
神坂雪佳「百々世草」より「吉野」
パナソニック汐留美術館で、10月29日(土)〜12月18日(日)まで開催している「つながる琳派スピリット 神坂雪佳」を見に行きました。
神坂雪佳(1866〜1942)は、明治から昭和にかけ、京都を中心に活躍した図案家・画家です。
京都 細見美術館所蔵の神坂雪佳、本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、鈴木其一など、80点程が展示されていて、見応えがあります。
2007年に、細見美術館で初めて見て感動した「四季草花図屏風」を今回の展覧会で久しぶりに見ることができました。
右隻に描かれた額アジサイの水色がとても美しかったです。

神坂雪佳「十二ヶ月草花図」十一月 蔦に嫁菜
大正末〜昭和初期 細見美術館所蔵
「十二ヶ月草花図」は、十二枚全て展示されていました。
特に、一月と十一月の大胆にトリミングされた構図の作品が好きです。
神坂雪佳のお洒落な作品がたくさん載っていたので、図録を購入しました。

神坂雪佳「金魚玉図」(部分)
明治末期 細見美術館所蔵
この正面を向いた金魚は、一度見たら忘れられません。
夢にも出てきそうな程、インパクトがあります。
金魚玉とは、金魚を入れて軒先などに吊るす丸いガラス容器のこと。
金魚が正面を向きこちらを見つめるという意表を衝く構成が何ともユーモラスな作品。琳派に見られる大胆な構図様式とユーモアを雪佳も確かに受け継いでいるといえよう。ガラス玉でレンズのように見える様子や水のゆらめきが、金魚に施されたたらし込みから伝わってくる。吊忍をあしらい、表装は葦簀に見立てるなど、作品全体で涼を呼ぶ趣向となっている。
-図録解説より-
この作品を見て、正面を向いた魚が描かれた眞葛焼を思い出しました。
館長が2019年にフロリダマイアミのアンティークショーで発見した初代 宮川香山の作品です。普段、魚の正面を見る機会は少ないので、正面の顔を描こうと思ったことが不思議です。

-2019年4月1日館長のブログ写真より-

本日のお花は、コスモスとヒメジオンです。
濃いピンク色で縁取ったようなコスモスが素敵ですね。
ミュージアム前にあるポートサイド公園のモミジバフウが
赤、オレンジ、黄色、色とりどりに紅葉していて、とても綺麗です。
スタッフO